英語のエッセイにおける主語の使い方

エッセイにおける正しい英語の主語を選択することは読者を説得する可能性がありますが、容易ではありません。ネイティブは主語の使い方を間違える場合もありますので、この複雑な問題については英語で色々な大学のサイトに書いてあります(最後にこの参考を貼る)。日本語では情報が少ないようですので、僕はオーストラリア人の感覚で説得力を高めるための主語の使い方を説明してみます。

まず英語のエッセイには主に2種類あり、それは「主観的なエッセイ(Subjective Essay)」と「客観的なエッセイ(Objective Essay)」です。両方が使われますが、先生や大学によってエッセイの種類が決められます。

  • 主観的:主観的なエッセイは全て自分の意見を基に書かれるのです。主観的なエッセイにおいては日常英会話のようにMe・My・Myself・I・Youなどの主語が使えますが、日常英会話とはちょっと違います。例えば、日常英会話で言うYouは相手か一般的な人々を指しますが、どんな文章におけるYouは「あなた」という意味で読者を表すことになります。また、「I think」、「In my opinion」、「I believe」という表現などは何度も繰り返す必要がないのです。
  • 客観的:客観的なエッセイはニュースの記事のように事実を基に書かれるのです。ニュースの記事のようです。自分の科学実験について書いた文章以外、客観的なエッセイにおいては、一人称と二人称の主語が全く使われません。代わりに、名前やhe・she・they・the・itなどの三人称の主語が使われるのです。

どちらにしろ、主語が多すぎる文章は説得力が弱いのです。なので、主語の問題に対して例文と解決策を見て行きます。

科学的な文章の例:My research indicates that you can still live healthily without worrying about what you eat. 翻訳:私の研究は「あなたが何を食べるか気にしなくても、健康的に生きることができる」と結論付けます。

この例は科学的な文なので、客観的な話題です。この例の問題点は「My」と「you」でしょう。

まず、この「research(研究)」は自分の実験に関する情報ではなくて、本などからのまとめた情報であれば、「My」が使われるべきではありません。一般的にMyの問題点は、読者が「私」に集中するので個人的な意味合いを含み、あまり重要な文に見えなくなってしまうところにあります。説得力が薄くなるし、なにより子どもっぽい感じるのです。このため、三人称の主語を使えば、それが重要な内容に集中させることになり、文章に説得力が出ます。なので、「My」の解決策は「My research」を「Name’s research」や「According to the research」や、または「The research indicates」に直すことです。

次に、「you can」と「what you eat」の「you」にも問題があります。このYouは読者を指すYouですので、youを見た読者は、それを自分のことのように感じてしまいます。また、読者の生き方が著者に決められるようなニュアンスがあります。なので、読者は「えー?私じゃないよ!私のことを知っていないくせに!この研究はもう気にしないよ!」という気持ちになるでしょう。この問題の解決策として「you can」を「it is possible to」に、「what you eat」を「eating unhealthy food」に直すことができます。最後、youをpeople(人々)に直すこともできます。

これは直した例:

直した科学的な文章の例:The research indicates that it is possible to still live healthily without worrying about eating unhealthy food. 翻訳:その研究は「健康に良くない食べ物を食べることの悩みがなくても、健康的に生きることができる」と結論付けます。

このように、別の問題も直されます。canは書き言葉ではありませんので、正式なpossibleに直せます。また、「what (you/people) eat」は曖昧なので、「eating unhealthy food」はより特定的です。やっぱり、「without worrying」の部分は科学的な情報があるべきですが、例文としては良いのです。

さらに例文を見て行きます:

自分を含まずに、読者の生き方だけ決めているという問題的な例:You should use renewable energy for the future of our children. 直した例:People should use renewable energy for the future of the next generation.
読者の感じ方を決めているという問題的な例:His words show the reader (you) how strong he is. 直した例:His words show how strong he is.

参考として、下の大学のサイトもあります:

  • https://www.monash.edu/lls/llonline/writing/science/1.5.xml
  • http://www.monash.edu.au/lls/llonline/writing/arts/sociology/2.3.1.xml
  • http://www.monash.edu.au/lls/llonline/writing/general/lit-reviews/5.xml
  • https://library.leeds.ac.uk/info/486/academic_writing/331/academic_writing/5
  • http://owll.massey.ac.nz/academic-writing/1st-vs-3rd-person.php
  • http://writingcenter.unc.edu/handouts/should-i-use-i/